犬が寝る前に前足を舐めるなぜ?

あなたは愛犬が寝る前に、前足をはむはむ舐める光景を見たことがありませんか?
なんだか見ているこっちも癒されますよね。
しかし、そもそも犬が前足を舐めるのはなぜでしょうか?

犬が寝る前に前足を舐める理由

いぬたろう
犬が寝る前に前足を舐める仕草は可愛いけど、もしかしたら良くない行動なのかもしれないよ。

犬が前足を舐める色々な理由が考えられます。
同じ場所を執拗に舐めているようなら、その箇所に何か舐めなければいけない原因が隠されている可能性があります。
ノミ・ダニ、またはアレルギー性皮膚炎による痒み、もしくは怪我などです。

ただ単に癖や暇つぶし、「落ち着くから」と寝る前の儀式として行う子もいます。
それなら何の問題もありません。
またストレスを緩和するためにしている子もおり、それならストレスの原因を取り除かなければいけません。

落ち着くための儀式としてのこの行為がなぜストレス緩和につながるか。
「落ち着く」という通常の状態からリラックスした状態への移行も、イライラから通常の状態への移行も、「リラックス方向への移行」という点では同じものだからです。

眠りとは一種の仮死状態で、人間の赤ちゃんは眠くなると本能的な恐怖で泣きます。
犬も、自分の心を落ち着かせる何かを必要としているのでしょう。

痒みや痛み、ストレスなどの悪い原因があったなら、それを取り除いてあげてください。
また、エスカレートして爪を噛んでしまう、禿や出血につながるなどの問題もありますので、犬があまりにも執拗に舐めているようでしたら注意が必要ですね。

ストレスを抱えている

飼い主の声が届かないほど、一心不乱に長時間ひたすら舐め続けている場合は常同障害を疑った方が良いかもしれません。

常同障害というのは一種の精神疾患で、同じ動きを延々と繰り返すという特性を持っています。
しっぽを追いかけて回り続ける、同じ場所を行ったり来たりする等が挙げられます。

生まれながらにして遺伝子疾患のある子は常同障害になりやすいというデータがあり、私の愛犬である、ねねが子犬のときはしっぽを追いかけすぎていないかどうか注意して見ていました。

ですからもし愛犬が理由もないのにいつまでも前足を舐めていたら、その可能性も疑わなければいけませんが、常同障害の原因のほとんどは過度のストレスです。

ストレスの原因は食事の量が足りていない、常に不安・恐怖を感じている、散歩に連れて行ってもらっていない、愛情・スキンシップ不足、長時間のお留守番が多い、急激な環境の変化などが理由に挙げられます。

場合によっては愛情不足の可能性もありますので、注意が必要です。

下の記事では犬が愛情を受けているかどうかが確認できますので、よろしければご覧になってみて下さい。↓

【愛されてる犬の特徴は?】飼い主から愛情を受けているサイン!!

ひたすら舐め続けることによって禿や怪我につながる可能性があるだけではなく、常同障害そのものが愛犬がストレス抱えているというサインです。

別の病気を引き起こす可能性もあり、何よりもかわいそうです。
ストレスの原因を取り除いてあげてください。

ノミやダニが原因で痒い

痒くて掻きたい場合もあります。
犬は前足はあまり器用につかうことができず、かわりに口をつかって物を運んだりする生き物なので、舌や歯で掻いているわけです。

痒い原因としてはノミ・ダニ、アレルギー性皮膚炎が考えられます。
皮膚が赤く炎症を起こしていたら疑った方が良いかと思われます。

ノミ・ダニ対策としては、ノミやダニが湧かないような清潔な環境で暮らすことで、ある程度の予防はできます。
犬が生活する部屋を中心に、家中を清潔に保ち、掃除を心がけましょう。

また、愛犬を定期的にブラッシングし、シャンプーしましょう。
ブラッシングはノミや皮膚炎の早期発見にもつながります。
トリミングが必要な犬種の子は、毛を定期的にカットに連れて行ってあげてください。

愛犬の体にノミやダニが寄生しているのを見かけても、自分で取ったり潰したりしてはいけません。
メスのノミはお腹に卵がいるので、潰してしまうと卵が飛び散ってしまい、犬の毛の中で繁殖を繰り返すようになります。
ダニの種類によっては犬の皮膚の奥深くまで噛みついているのもいますので、無理に剥がすと愛犬が痛がります。

どの種類のノミ・ダニか特定できても、そしてどの種類のものでも、動物病院に連れて行ってあげてください。
ノミやダニを退治する薬を処方してもらえるし、愛犬の皮膚のアフターケアの相談にも乗ってくれます。

アレルギー性皮膚炎

ノミ・ダニのほかには、アトピーや食物アレルギーなどが原因のアレルギー性皮膚炎が考えられます。
柴犬など、アレルギー皮膚炎に弱い犬種もいますので、注意して見てあげてください。

食物アレルギーの場合、まず愛犬が「はじめてあたえたもの」食べるときは注意深く観察しましょう。
はじめて食べた肉、果物、穀物だけではなく、新しいブランドのドッグフードを試すときもです。
万が一顔が腫れる、痒がる、等の症状が現れたら、動物病院に連れて行きましょう。

アトピーの場合、見た目からはほどんどわからないと言われています。
見た目が何ともないのにいかにも痒そうに前足を舐めている場合、アトピーを疑って動物病院に連れて行くのがいいのかもしれません。

怪我がある

痛くて手当てのつもりで舐めているというケースもあります。
ゴールデンレトリバーなどの長毛種は、手足の怪我が隠されていることも。
ふさふさの毛で隠れて見えなくて気が付かなかった! というウソみたいな話もあるのです。

犬にとっては手当てしているつもりでも、傷口に雑菌が入ってしまうと悪化してしまいます。
長毛種の犬が前足を舐めていたら毛を掻き分けてよく観察し、怪我が見つかったら動物病院へ連れて行きましょう。

最後に

前足を舐める。
それだけの行為でも理由は様々です。
中には特に原因のない、問題でもなんでもないものもありますし、中には悪い原因があって、その対処法として犬が舐めているというのもあります。

犬は口がきけません。
自分の意思を言葉で伝えることができません。
ですからこの子はなぜ前足を舐めているのか、眠いだけなのか、それともストレスなのか、痛いのか痒いのか。
それを見極めてあげることが大切です。

以上、いぬさいとでした。

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