犬同士で上に乗る行為、
いわゆる【マウンティング】はどんな意味があるのでしょうか?
- 遊び?
- 上下関係?
- 交尾の練習?
この行動は、支配と服従のサインと見なすことができ、犬同士の言い争いや、喧嘩に発展することもあります。
今回は、
犬が上に乗る理由や、
乗ってしまったときの対処法、
についてご紹介します。
犬同士で上に乗るのはなぜ?
犬同士で上に乗る行動は、支配的な犬が強さを示すために行う儀式みたいなもんです。
そしてこの行動は、犬達にとって非常に重要です。
結束力を高め、グループ内(家族内)の役割を明確にし、支配的な犬の地位を確立するのに役立ちます。
つまり「俺の方が上の立場だぞ」
とアピールしているということですね。
狩りでは、強い犬が獲物に飛びかかり、より弱い仲間が後ろから追いかけて捕獲するという役割分担が行われます。
⇒犬同士で首を噛むのはじゃれあい?【じゃれ噛み】が激しいときの注意点
このように、上に乗る行動は、群れの中での役割分担を促し、獲物狩りにも役立つのです。
さらに、犬同士で上に乗ることは、感情面でも重要な意味を持っています。
例えば、遊びの一環として、上に乗る行動を行う犬達がいると、相手が不快に感じていない限り、それは良い気分転換になることがあります。
特に、多頭飼いの場合。
家族の一員として暮らす犬(強い方)が、(弱い方)の上に乗り、攻撃的な態度を取る行動をとることがあるためです。
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犬が支配的な態度を見せることで、自分が上位であると強調し、一方的な服従をさせてしまうんですよね。
このような場合は、飼い主が正しい指導を行い、適切なしつけをすることが必要です。
犬同士で上に乗る時の対処法
犬同士が上に乗るようになったら、飼い主がすぐに介入することが大切です。
ケンカやケガにつながることもあるので、褒めたり、継続させるべき行動ではありません。
この行動を止めないと、支配と服従のサイクルにつながり、それを断ち切るのが難しくなる可能性があります。
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行動を止める方法のひとつは、すぐに手を叩くなどの大きな音で犬を驚かせることです。
そうすることで、犬たちは驚いて、犬同士で上に乗るのをやめ、飼い主は注意を向けることができます。
ちなみに犬がお互いに上に乗る行動は「支配行動」とも呼ばれます。
支配的な犬が相手に対して強いリーダーシップをとろうとするときに見られます。
一方が特に露骨に上に乗って、相手が威嚇されたり攻撃的に反応したりしてしまう場合は、問題がありますね。
このような問題を避けるためには、犬にリーダーシップの役割を与え、支配欲求を抑制することが必要です。
犬と遊ぶ際は、常に支配的な犬に対してはっきりとした指示を出し、飼い主である自分がリーダーであることをアピールするように心がけましょう。
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興奮しているときは、支配欲求が強くなるため、上に乗って来たり、攻撃的に反応する可能性があります。
もし、犬同士が上に乗り合うような行動を起こした場合は、解決するためにすぐに介入しましょう。
強制的に引き離すのではなく、注意深く犬同士のリアクションを観察しながら、うまく介入することが必要です。
そして最も重要なことは、犬同士にはそれぞれ独自の個性があり、どの犬にも対応方法が異なるということです。
定期的な訓練と十分な注意を払いながら、犬同士が安全に遊べるように心がけましょう。
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犬が犬の上に乗る理由は上下関係?
犬は、集団の中で優位性を確立するために、お互いの上に乗ることがよくあります。
これは、群れの一員になる方法を学んでいる子犬に特によく見られます。
成犬の場合は、自己主張の表れであったり、上下関係を確立するための方法であったりすることが多いようです。
多くの場合、それは攻撃性のサインではなく、むしろお互いの境界線を試し、集団のヒエラルキーの中で自分がどこに位置するかを理解するための方法です。
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犬に上下関係を教える別の方法
犬に上下関係を身につけさせる方法のひとつに、「正の強化」を与えることがあります。
「正の強化」とは、悪い行動を罰する代わりに、良い行動を褒めて、おやつなどを与えることです。
これは、アジリティや服従訓練などのしつけや、家庭での簡単な遊びを通して行うことができます。
⇒【犬に上下関係を分からせるには】飼い主に服従させる方法
まとめ
犬がお互いの上に乗るのは、多くの飼い主がやめさせたいと思う行動です。
行動を止めることも大切ですが、根本的な原因に対処し、犬がよりポジティブな方法で上下関係を学ぶことができるようにすることも重要なのです。
正しい訓練と理解があれば、飼い主は愛犬が攻撃的になることなく、健全な群れの上下関係を築けるように手助けすることができます。