皆さんは熊犬と呼ばれる犬種を知っていますか?
昔は熊対策になる犬として多く飼われていた歴史もありますが、果たして現代でも熊よけにはなるのでしょうか?
熊犬とは
熊犬は別名マタギ犬とも呼ばれ、昔は熊や鹿などの狩猟犬として活躍していた日本犬のことです。
正式にマタギ犬の子孫として伝えられているのは、現代では北海道犬と秋田犬だけですが、 柴犬を含めたすべての日本犬をマタギ犬と差す事もあります。
海外原産の他の犬種と比べても優秀で狩猟本能もある程度残っていると言われています。
そんな熊犬(マタギ犬)ですが、現代でも熊対策として効果があるのか?
実際に熊よけとして活躍した例があるのか?などを解説していきます。
熊対策になる?
熊犬が現代でも熊対策になるのかどうかについてですが、 結論から言うと昔のように必ずしも活躍が期待できるとは限りません。
というのも日本犬が熊犬として活躍していたのは大昔の話であり、 現在一般家庭で飼われている多くの日本犬は、 既に昔のような狩猟本能は薄れてきてしまっているからです。
犬は育った環境や飼い主との信頼関係がどのくらい築かれているかによって、 性格が変わってしまうので何とも言えませんが、熊犬が熊を危険な動物だと認知して飼い主を守る為に行動するのかどうかは定かではありませんね。
場合によっては熊と出会って一目散に逃げ出す熊犬がいてもおかしくはありません。
従って 、熊犬を飼っているからといって絶対に熊から身を守れるという訳ではありません。
熊犬は熊を追い払える?
熊犬は必ずしも熊を追い払えるとは限りませんが、実際に熊犬の活躍によって飼い主が助かったケースもあります。
熊犬を利用して熊を狩猟する事は難しいものの、 運が良ければクマを追い払えるという事もあるようです。
現代の熊犬は万全の熊対策としての活躍は期待できませんが、ある程度熊よけの予防として利用する分には間違った選択ではありません。
ここからは実際に熊犬が熊を追い払ったというエピソードを紹介していきます。
実際にあった熊犬の活躍
2004年に山梨県で起こった出来事ですが峠から下山途中の43歳の男性が熊と出会い、足を噛まれた事故がありました。
体長約80センチのそこそこ巨大なクマだったようですが、一緒に歩いていた愛犬の熊犬が激しく吠えて追い払うことに成功したようです。
熊が覆いかぶさって絶体絶命だと思われる状況だったようですが、熊犬の活躍により幸いにも男性の一命は取り留めたようです。
この事件のように、 まだ狩猟本能が残っている一部の熊犬は熊対策として有効になるケースもあります。
昔は様々な集落で犬の放し飼いが認められていた為、熊による被害が少なかったとも言われていますね。
過去にはあの小さな柴犬でさえも、熊よけとして活躍していた歴史があります。
ちなみの現代でも長野県では優秀な熊犬を飼育する為、ベアドッグを育成するというプロジェクトがあるようです。
今でこそ熊よけとして効果が期待できない熊犬(甲斐犬)ですが、きちんと育成して熊を追い払うしつけをしていれば熊対策として使用する事は可能のようですね。
熊よけに犬を使う際の注意点
もし熊よけとして犬を飼うのであればいくつか注意点があります 。
まずは熊犬がいるからといって安心しすぎない事です。
先ほどもお話した通り、熊犬が必ずしも熊対策になるとは限りません。
一定の効果はあるのかもしれませんが、 熊犬が熊よけになるということを盲信しすぎないように注意してください。
また熊犬が活躍できるのは、飼い主との信頼関係が築けている環境であるという事が最低条件です。
きちんとしつけが出来ていないと熊避けどころか、 まともに飼い主の言うことを聞かず、吠え癖や噛み癖がついて人間に危害を加える可能性もあります。
熊犬自体、初心者にはおすすめしない犬種ですので飼う際には、正しい犬のしつけ方を理解している必要がありますね。
まとめ
ここからはまとめです。
熊犬は通称マタギ犬とも呼ばれ、昔は熊を終了するのにも活躍していたという歴史がありますが、現代の熊犬は狩猟本能が失われてしまったので必ずしもクマ対策になるとは限りません。
ただ実際に熊犬が、追い払うことに成功したというケースもあるので熊予防としては、 体の効果が期待できますが盲信しすぎないようにしましょう。
熊犬は飼うのに比較的ハードルの高い犬種ですので、正しい知識が必要になります。
以上、いぬさいとでした。